ホラー映画 「バイオハザード」裏話とミラ・ジョボビッチ波乱の半生

映画

簡単なストーリー紹介

アメリカ合衆国のラクーンシティにあるアンブレラ社の地下極秘研究所「ハイブ」で開発途中だった生物兵器「T-ウィルス」が施設内に漏洩するバイオハザードが発生、施設外への感染拡大を防ぐためメインシステム「レッドクイーン」によりハイブは区画ごとに封鎖され、消火剤で窒息死させられたり大量のスプリンクラーの水で溺死させられたりと所員数百人が抹殺される。

アンブレラ社はバイオハザードをレッドクイーンの故障と判断し、レッドクイーンをシャットダウンするべく特殊部隊を派遣する。

ハイブへの入口へとつながる洋館で気を失って倒れていたアリスは、実はハイブの入口の警備にあたっていたアンブレラの特殊部隊員だったが記憶を失っていた。アリスは洋館に潜入してきた特殊部隊、そして特殊部隊に捕らえられたマットとともにハイブへ潜入するが、ゾンビ化した所員たちで溢れかえっており・・・

ミラ・ジョボビッチの波乱の生い立ち

バイオハザードシリーズのヒロイン・アリスを見事に演じ、今や戦うヒロインを演じさせたら右に出る者のいないミラ・ジョボビッチ。

順風満帆な彼女だが、その半生は実に波乱に満ちている。

旧ソ連のウクライナで医者の父と有名女優だった母の間に生まれたミラは5歳でアメリカのロスに移住する。ソ連から移住してきたミラは学校でイジメられたそうで、父が詐欺事件で逮捕され父母が離婚、シングルマザーとなった母に育てられる。

歌、演技、ダンス等の厳しい英才教育を受けたミラは11歳でREVLONの「世界で最も記憶に残る女性」に選ばれ、12歳で映画デビュー、そして16歳のときに「ブルーラグーン」で主演に抜擢される。

スターとなったミラは、ドラッグに万引き、16歳の時に映画共演者との駆け落ちをするなど荒れた生活を送っていたが、歌により立ち直りアルバム「The Divine Comedy」を発表し歌手デビューを果たす。

その後は「フィフス・エレメント」「ジャンヌダルク」そして「バイオハザードシリーズ」でスターの座を不動のものとする。

私生活ではリュック・ベッソン監督と結婚するも離婚し、その後バイオハザードの監督を務めたポール・アンダーソンと結婚し3女をもうける。

バイオハザード豆知識

①監督のポール・アンダーソンはルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」から着想を得たそうだ(ドレスを着た女の子が穴に入って不思議な体験をするというのはバイオと不思議の国のアリスの共通点である)。アリスという名前やハイブのレッドクイーンも不思議の国のアリスからの命名である。

②当時「ガールファイト」でノリノリだったミシェル・ロドリゲスのためにポール・アンダーソンは彼女が演じる特殊部隊の女性隊員レインの設定を変更し脚本を書きかえる。そのキャラがあまりにも強い設定だったためアリスの存在が薄れてしまうと思ったミラは怒り狂い、監督のポール・アンダーソンと数時間話し合う事態に。ミラは一時降板も考えたとか。

③レーザートラップによりサイコロステーキ状態にバラバラに切り刻まれるコリン・サーモン演じる特殊部隊のワン隊長。CGかと思いきや、意外にもコリンの等身大フィギュアをあらかじめ細かく切り分けそれをバラバラに崩すというアナログな手法で撮影されていた。

④ミラは撮影するにあたり空手、キックボクシング、コンバットトレーニングで体を鍛え、ほとんどのシーンをスタントマンを使わず自分で演じている。壁を蹴り上げケルベロスに強烈な蹴りを食らわす屈指の名シーンは、撮影のために3か月におよぶトレーニングを行ったそうだ。

最後に

制作費わずか3300万ドルという低予算で制作された「バイオハザード」は2016年までにシリーズ6作が作られる大ヒットシリーズへと成長した。

映画の観客が必ずしもゲームのバイオハザードファンとは限らないことを想定しオリジナルのゲームに関する知識がなくても楽しめる作品を作るというポール・アンダーソンのコンセプトは見事に当たった。

オリジナルゲームへのオマージュを随所に散りばめつつ、映画オリジナルのストーリーも充実させることで、ゲームファンとは別に映画のバイオハザードファンも着実に増やし、結果6作も続くヒット・シリーズとなったのは見事というほかない。

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