1986年公開のシルベスター・スタローン主演映画「コブラ」。
映画のあらすじは・・・
狂信的殺人カルト集団“ナイト・スラッシャー”による連続猟奇殺人事件の捜査にあたる“コブラ”こと型破りなはみだし刑事(デカ)のマリオン・コブレッティ警部補(スタローン)が殺人現場とナイトスラッシャー(ブライアン・トンプソン)の顔を目撃し命を狙われるファッションモデルのイングリット・ヌードセン(ブリジット・ニールセン)を護衛しながらナイトスラッシャーと戦うという内容。
サングラス(レイバンのディアドロップ)に無精ひげ、そして黒いコートを纏い(まとい)、口にはマッチを咥えて黒い革手袋をはめ・・・マッチョスタイル全開のスタローンが中二病男子にはたまらなくカッコいいのだ!
宅配ピザも革手袋をつけたまま食べるというマッチョさには当時中学生だった筆者もシビれた記憶がある。
しかしブリジット・ニールセン演じているヒロインの名前“イングリット・ヌードセン”って何よ(笑)
ブリジット・ニールセンに似せた名前なのはわかりますがヌードセンって・・・たしかにヌードになるの好きな女優さんですが(笑)
「コブラ」の概要
映画「ロッキーシリーズ」や「ランボーシリーズ」で大ブレイク、アクションスターの地位を確かにしたシルベスター・スタローン。
「コブラ」はスタローン版「ダーティハリー」として製作され、「ダーティハリー」でハリー・キャラハン(クリント・イーストウッド)の相棒チコ・ゴンザレスを務めたレニ・サントーニがマリオン・コブレッティの相棒トニー・ゴンザレス巡査部長を演じ、同じくダーティハリーで宿敵「スコルピオ」を演じたアンドリュー・ロビンソンがマリオンを煙たがる嫌味なモンテ警部補を演じているという徹底ぶりだ。
また、本作の脚本はエディ・マーフィー主演で人気を博した「ビバリーヒルズ・コップ」用にスタローンが用意したもので、スタローンが同作の主人公アクセルの候補に挙がった際、主人公の名前をコブレッティへ変更、しかもコメディ色を排してゴリゴリマッチョのアクション大作に仕上げようとしたことでパラマウント映画から企画から外された形になった。
いや~スタローン版ビバリーヒルズコップ観てみたかったな~と思いつつ、ビバヒル用にスタローンが持ち込んだ脚本がそのまま「コブラ」に転用されているなら、タイトルが「ビバリーヒルズコップ」に変わっただけで内容はほぼほぼ「コブラ」そのものなんだろうな~って(笑)
やっぱり最高「はみだし野郎」
しかし80年代、90年代ってホントはみだし野郎、アウトロー系映画多いですよね~。
本作「コブラ」も大きな影響を受けた70年代の傑作はみだし刑事映画「ダーティハリー」のハリー・キャラハン(クリント・イーストウッド)の影響が大きいのかなとは思いますが・・・。
◎「地獄のヒーロー」「野獣捜査線」他、出演作のほとんどがはみ出し系のチャック・ノリス
◎「沈黙シリーズ」をはじめこちらも出演作がほぼほぼはみだし系のスティーブン・セガール
◎「トランスポーターシリーズ」などをはじめ、ほぼほぼはみだし系の主人公ばかり演じるジェイソン・ステイサム(こちらは2000年代ですが載せたかったのでゴメンなさい!)
◎「リーサルウェポン」のメル・ギブソン
◎「ダイハードシリーズ」のブルース・ウィリス
◎「コマンドー」「レッドブル」など豪快なはみだし系な役柄が多いアーノルド・シュワルツェネッガー
これ以外にはみだし系はまだまだあるはずですが、思いつくだけでこれだけ出てきました(笑)
やっぱり型にハマらないはみだし野郎って見ていて痛快ですよね。
嫌味な上司・上官や理不尽な世の中に対して自分を貫き通す姿には共感しますよね~もちろん自分にはそんなマネできませんが、それだけに憧れますな!(笑)
ドラマシリーズ化も企画
どうやらスタローンの中では「コブラ」のドラマシリーズ化の構想があるようだ。
第72回カンヌ国際映画祭に出席した際に開催された特別イベントでスタローンは以下のように語ったようだ。
「あいつはブルース・スプリングスティーンが銃を持ってるみたいな男だったろ? ロックンロールとドラマをミックスした作品だった。あれは続編が作られるべきだったよ。あのキャラクターは最高にクールだったのに、俺がチャンスをふいにした。俺の私生活の問題が邪魔してしまったんだ」
引用:映画.com ニュース
さらに「ドラマシリーズ化の際はゾンビ班を登場させる。俺はもうとっくにいないがすばらしいアイデアだと思う」とコブラは登場させないが、コブラが劇中で所属していたロス市警の特捜班「ゾンビ斑」の活躍を描く予定だそうだ。
コブラ豆知識
◎“ナイト・スラッシャー”を演じたブライアン・トンプソンの映画初出演作はアーノルド・シュワルツェネッガー主演「ターミネータ」。
冒頭マッパのシュワちゃんに絡み瞬殺されるチンピラ役を演じている(画面向かって右)。
ブライアン・トンプソンは容姿がアーノルド・シュワルツェネッガーに似ていることから「コブラ」にキャスティングらしい。
ちなみに青い髪をしたパンク野郎は故ビル・パクストンが演じている。
◎「フェア・ゲーム」(ウィリアム・ボールドウィン、シンディ・クロフォード出演)は「コブラ」と同じく、小説「逃げるアヒル」(作者:ポーラ・ゴズリング)を原作としている。
◎本作ヒロインのブリジット・ニールセンとは夫婦共演。シュワルツェネッガーと共演した「レッドソニア」で主演を演じたブリジット・ニールセンが同作撮影終了後にニューヨークへ渡る際にスタローンと知り合い、その後スタローンの「ロッキー4」へ出演、翌年1985年に2人は結婚したが、1987年に離婚している。
◎主人公の名前「マリオン」は、名優ジョン・ウェインの本名「マリオン・マイケル・モリソン」が由来。
◎本作のポスターなどで使われている銃を持ちサングラスをかけた姿は、ライバルであるアーノルド・シュワルツェネッガーの「ターミネーター」を意識したと言われている。
◎本作で使用された車はフォード社の1950年製「マーキュリー」の特注車だそうで、1994年にスタローンの自宅ガレージから盗まれ行方不明となっていたが、盗まれてから15年後に偶然オークションサイトで売りに出されているのを発見、返還を求めるが拒否されたため訴訟を起こし2011年3月に無事に返還されたそうです。