アッシュことブルース・キャンベル主演で人気を博したスプラッターホラー映画「死霊のはらわた」のリメイク作品。
2013年 アメリカ
監督:フェデ・アルバレス
脚本:サム・ライミ、ロド・サヤゲス、ディアブロ・コーディ
製作:サム・ライミ、ブルース・キャンベル、ロバート・G・タパート
製作総指揮:ジョセフ・ドレイク、マヤ・フクザワ、ネイサン・カヘイン、ピーター・シュレッセル
出演者:ジェーン・レヴィ、シャイロ・フェルナンデス、ジェシカ・ルーカス、ルー・テイラー・プッチ、エリザベス・ブラックモア
あらすじ
ミアは麻薬に溺れ死に掛けた事もあった事から、兄のデヴィッドとナースであるオリビアや仲間の力を借り、麻薬を断つ目的で山小屋に滞在することになった。
小屋に着くと悪臭がするというミアの指摘から地下室へと降りていく5人。
そこには吊るされた無数のネコの死骸と、焼け焦げた柱があった。
そして仲間の一人エリックが、封印するように有刺鉄線で巻かれた四角い包みを発見する。
有刺鉄線を切り、包みを開けると、中からは「死者の書」が出てきた。
中に書かれた呪文をエリックが読み上げると、小屋は邪悪な空気に包まれ森に封印された悪魔が甦り、次々と小屋の若者たちに・・・
概要・解説
1981年に公開されたサム・ライミ監督作のカルトホラー映画「死霊のはらわた」のリメイク作品。
「死霊のはらわた」シリーズは、1981年に1作目「死霊のはらわた」、1987年に2作目「死霊のはらわたIⅡ」、1993年に3作目「キャプテン・スーパーマーケット」が製作され、リメイク版の本作は1993年に製作された。
またオリジナル版で生き残った主人公アッシュの30年後を描いた「死霊のはらわたリターンズ」も2015年テレビシーリーズとして放送された(「死霊のはらわたⅡ」の続編にあたる落ち時なる番の正当な続編である)。
本作リメイク版の監督に抜擢されたのは「ドント・プリーズ」のフェデ・アルバレス。
5分弱の短編映画を製作しYOU TUBEにアップしたところ、その細かいカメラワーク、編集、特殊効果など短編映画の枠を超えたクオリティの高さで、世界中の映画関係者から熱烈なラブコールを受けたという人物で、本作が初の長編映画になる。
ブラックユーモアがふんだんに詰め込まれたオリジナル版と違い、リメイク版はシリアスオンリー!笑いの要素など一切ない。
「痛い」・・・この映画を一言で例えるならこの言葉しかあるまい。
「刺す・切る・削ぐ」と痛い描写のオンパレードでアドレナリンは出っぱなし!
死霊に憑りつかれたある若者はが自らの舌をカッターで真っ二つに裂き、また他の死霊に憑りつかれた若者は刃物で自分の頬を抉る(えぐる)というヘルレイザーの魔道士たちも真っ青な描写の連続。
オリジナルと相も変わらぬ死霊目線の“一人称のカメラワーク”もキレまくり!
ちなみにDavid、Eric、Mia、Olivia、Natalie・・・と主要5人の役名の頭文字を並べると”DEMON”になる。
この映画の素晴らしいところは何といっても特殊メイクだろう。
監督の強いこだわりからCGはほぼ使われていない。
昨今の映画はCGを多用しているが、有機的なものを表現する場合は、やはり特殊メイクやSFXを駆使した方が断然上で、現実味や生っぽさがCGを遥かに凌駕している。
ラストシーンでの血の雨には5万ガロン(約190t)という大量の液体をトラックで運び込んだそうだ。
他の映画(特にホラー)も見習ってほしいところである。
オリジナルの主演ブルース・キャンベル(アッシュ役)が、エンドロールの後で一瞬だけ映る(カメオ出演)のにはニヤリ!
死霊のはらわたシリーズ新作「Evil Dead Rise(原題)」始動か?
なおブルース・キャンベルがプロデューサーを務める同シリーズ新作作「Evil Dead Rise(原題)」が2021年後半にニュージーランドで撮影が開始されるとのこと。
監督・脚本を務めるのは「ホール・イン・ザ・グラウンド」(2019)のリー・クローニン。
わかっているのは舞台が山小屋ではないらしいことと女性が主人公らしいとのことのみ。そのほか詳しい内容はまだアナウンスされていない。
どんな作品になるか非常に楽しみ!進捗情報を待ちたい!!