【鎌倉殿の13人】北条時政(坂東彌十郎)をネタバレ徹底解説!牧氏事件で追放されるまでの生涯を紹介

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鎌倉幕府・初代執権として知られている北条時政(ほうじょうときまさ)
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では歌舞伎役者の坂東彌十郎(ばんどうやじゅうろう)さんが演じる。

初回放送の際、現代風な話し方だったため「あれは無いわ・・・」「かわいい」「面白い」「わかりやすい」等、賛否両論だった坂東彌十郎さんの北条時政。

片岡愛之助さん演じる北条宗時が「日の本将軍将門(平将門)のように坂東で乱を起こすのです」というと時政が「最後は首ちょんぱじゃねえーか」と言ったとき、あまりの面白さに私は思わずニヤリとしてしまいました。

「鎌倉殿の13人」ではこんなにお茶目に描かれる時政ですが、歴史的には悪役として描かれることの多い人物。そんな時政についてリサーチしてみました。

>>>平将門はなぜ乱を起こした?将門を徹底解説!

北条時政とはどんな人物?

北条氏は桓武平氏・平直方の子孫を自称しているが時政以前のことは詳しくわかっていない。
当時伊豆の一豪族に過ぎなかった北条時政は、平家に近い伊東祐親とともに伊豆に流された頼朝の監視役を任されていた。

伊東祐親は、大番役(京都の警護を行う役目)のため3年の間、京の都に滞在していたが、その間に伊豆では祐親の娘・八重姫と源頼朝が親密になり千鶴丸という子供まで作ってしまう。
役目を終えて京から戻った祐親は、頼朝と八重姫の件を聞いて激怒、千鶴丸を川に沈めてしまい、八重姫も強引に他家に嫁がせてしまう。

それでも頼朝を諦めきれない八重姫は、頼朝が北条館にいるのを聞き訪ねてみると、頼朝は北条時政の娘・政子と新婚生活を送っていました。
八重姫は絶望のあまり、近くの真珠が淵に身を投げてしまいます。

北条時政は、伊東祐親と違い娘・政子と頼朝の結婚を許し、頼朝が平家追討のために挙兵すると兵を出して協力、鎌倉幕府の成立に尽力しました。

東国の無名な一豪族に過ぎなかった北条氏を、一代で鎌倉幕府の権力者性にのし上がった時政。
ただの流人に過ぎなかった源頼朝に力を貸し強大な平家に立ち向かったのは、時政の先見の明というべきだろうか。

北条時政が関係していると思われる事件

梶原景時の変

頼朝が亡くなり嫡男の頼家が2代将軍になると、13人の有力御家人による「13人の合議制」が始まると彼らの間で熾烈な権力闘争が勃発する。
頼朝のもと侍所別当に就任し、御家人統制に辣腕を振るう梶原景時は御家人から恨まれることが多く、頼朝亡き後に多くの御家人が連署した弾劾状により一族ともに鎌倉を追放され、京へ向かう途中、駿河国で追討されてしまう。時政は連判状に署名こそしていないが景時弾劾のきっかけとなったのは時政の娘である阿波局であることと、景時が討たれた駿河国清見関が時政の勢力圏だったことから何らかの関与をしていたのではないかと思われている。

比企能員の変

比企能員の娘・若狭局が将軍頼家の側室となり嫡男の一幡を産むと、一幡の外祖父の比企能員(ひきよしかず)の力が急速に強まり権勢を振るうようになる。そして北条と比企の対立が深まっていく。
やがて頼家が病に倒れると、時政は比企を自分の館に呼び出して謀殺、比企一族を追討し一幡もろとも滅亡させる。さらに頼家の将軍位を廃して、頼家を修禅寺に追放後暗殺している。

>>>比企能員と比企尼について徹底解説

畠山重忠の乱

その武勇と清廉潔白さから「武士の鑑」と言われ人望のあった武蔵の御家人・畠山重忠。
その重忠の嫡子重保と時政の継室・牧の方の娘婿である平賀朝雅が酒席で口論。
その場は収まるがこれを恨みに思った牧の方が時政に畠山重忠追討を唆す。
息子の北条義時らに止められるも、義時を大将として重忠を追討してしまう。
人望のある重忠を討ったことで時政と牧の方は鎌倉御家人から恨みを買うことになる。

上記が一般的な畠山重忠の乱の流れだが、牧の方に唆されたというよりも、武蔵支配を進めようとする時政にとって武蔵国留守所惣検校職として武蔵国内の武士団を統率する立場にあった畠山重忠の存在が邪魔だったために無実の謀反の罪で討滅したいうのが事実のようだ。

>>>畠山重忠を徹底解説

牧氏事件

頼家を廃した後、その弟・実朝を3代将軍として擁立し、時政は初代執権となる。

時政は継室(後妻)の牧の方に唆され、将軍実朝を殺して自分と牧の方との間に生まれた娘の婿・平賀朝雅を4代将軍に擁立しようとしたが、北条政子・義時姉弟に事前に知られ、鎌倉御家人の大半も政子・義時に味方したため企ては失敗、時政は鎌倉から追放された。

時政は出家し伊豆の北条で隠居させられ、表舞台に復帰することなく、腫物がもとで故郷の伊豆国でひっそりと亡くなる。

>>>牧の方はトラブルメーカー?牧氏と牧の方について解説

北条時政ゆかりの地

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